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馬場 祐治; 吉井 賢資; 佐々木 貞吉
Surface Science, 402-404, p.115 - 119, 1998/00
被引用回数:4 パーセンタイル:27.59(Chemistry, Physical)Cu(100)表面に単層及び多層吸着したCCl分子に、Cl1s領域の放射光軟X線を照射した時の脱離フラグメントイオンを測定した。単層吸着では、脱離イオン種はClのみであり、これはCl1s共鳴励起後のスペクテータオージェ遷移に伴う速いC-Cl結合解裂に起因する。一方、多層吸着の場合は、分子イオン(CCl)の脱離も起こり、その脱離強度はX線の吸収量に比例する。このことから、脱離速度が遅い重い分子種の脱離は、オージェ遷移後の二次電子の効果により起こることを明らかにした。
馬場 祐治; 吉井 賢資; 佐々木 貞吉
Photon Factory Activity Report, (14), P. 146, 1996/00
固相ベンゼンにC 1s領域の放射光軟X線を照射した時の脱離フラグメントイオンとオージェ電子スペクトルを想定した。C及びCイオンの脱離はC 1s(b)(h=288.6eV)のみで起こり、最も吸収の大きいC 1s(e)(h=284.7eV)励起では起こらない。これは、クーロン反発力により分子の解離が起こるためには二価以上の多価イオン状態を生成する必要があるが、C 1s(e)励起後の脱励起過程のほとんどが参加型(Participator型)のオージュ遷移であり、終状態が一価()であるためと結論した。
馬場 祐治; 吉井 賢資; 佐々木 貞吉
Photon Factory Activity Report, (14), P. 424, 1996/00
銅単結晶表面に四塩化炭素を種々の厚みで吸着させ、塩素1s電子を放射光軟X線で光励起した時の脱離イオンを測定した。単層吸着では、脱離イオン種はClのみであり、これはCl 1s共鳴励起後のスペクテータオージェ遷移に伴う速いC-Cl結合解離に寄因する。一方、多層吸着の場合は、CClなど重い分子イオン種の脱離も起こり、これはオージェ遷移後の二次電子の効果によることを明らかにした。
馬場 祐治; 吉井 賢資; 佐々木 貞吉
Photon Factory Activity Report, (14), P. 426, 1996/00
銅単結晶表面に凝縮したジメチルジスルフィドに対し、放射光軟X線によりS1s共鳴励起を行うことによりS-S及びS-C結合部を選択的に切断できることを見出した。オージェ電子スペクトルの測定により、この選択的な結合切断は、S-S及びS-C結合部の反結合性軌道に局在した電子(スペクテータ電子)の効果によることを明らかにした。
馬場 祐治; 吉井 賢資; 佐々木 貞吉
Surface Science, 357-358, p.302 - 306, 1996/00
被引用回数:9 パーセンタイル:49.93(Chemistry, Physical)固相SiClの1s電子を光励起した時の脱励起過程を調べ、イオンの脱離とオージェ過程の関係を明らかにした。1s共鳴励起後のオージェ過程では、98%以上がスペクテーター型であり、パティシペーター型の寄与は2%以下であった。Cl1s励起では、Clイオンは主としてCl1s8a共鳴励起により脱離するのに対し、Cl1s9t共鳴励起や、より高い励起エネルギーでは、ほとんど脱離しない。これは8a軌道の成分として反結合性Cl3P軌道が多いため、1s軌道から励起された電子(スペクテーター電子)の存在により、Si-Cl結合が弱められたためであると結論した。
馬場 祐治; 山本 博之; 佐々木 貞吉
Surface Science, 307-309, p.896 - 900, 1994/00
被引用回数:29 パーセンタイル:83.37(Chemistry, Physical)固体シリコン化合物(Si単結晶、SiO、SiC)にSi1s近傍の放射光を照射し、内殻軌道から外殻の非占軌道への共鳴励起に伴うオージェ電子スペクトルを測定した。SiOから放出されるSiKLLオージェピークは、放射光のエネルギーがSi1sSi3p共鳴吸収近くになると、終状態が+2価のノーマルオージェ電子と、終状態が+1価の共鳴オージェ電子の2本に分裂することを見出した。共鳴オージェ電子のピーク位置は、照射する放射光のエネルギー増加に比例して高エネルギー側にシフトする。一方、Si単結晶、SiCでは共鳴吸収近くの励起エネルギーにおいてもオージェピークの分裂は認められなかった。このような共鳴オージェ過程の差異について、非占軌道のエネルギー分布や価電子による内殻正孔のエネルギー緩和過程等との関連において議論した。
馬場 祐治; 山本 博之; 佐々木 貞吉
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 66, p.424 - 432, 1992/00
被引用回数:7 パーセンタイル:60.99(Instruments & Instrumentation)3d,4d及び5d系列の遷移金属中にイオン注入された希ガス原子(Ne,Ar,Kr,Xe)の電子構造をX線光電子分光法(XPS)及びX線誘起オージェ電子分光法(XAES)により解析した。オージェパラメータ法により求めた注入希ガス原子の原子外緩和エネルギーは、同一金属中(Ti)の場合、NeArKrXeの順に増大する。一方、同一の希ガス原子(Xe)を異種の金属中で比較すると、金属のd電子数の増加とともに原子外緩和エネルギーが増大する傾向が認められた。またXeの原子外緩和エネルギーの絶対値は、金属原子自身の気相-固相間の原子外緩和エネルギー差と一致することから、Xe原子は、ターゲット金属自身と同等のポテンシャルを持つサイト、即ち金属原子の置換サイトに捕捉されることが明らかとなった。